麻布十番 ALLIEのワインペアリング
毎年、誕生日には夫がレストランを予約してくれます。
そのお店は当日、来店するまで秘密にされるので、私は待ち合わせの場所と時間しか教えてもらえません。
サプライズ感を出したいそうです。
それは良いのですが、夫はスマホの地図アプリを使えず、印刷してきた紙の地図でお店を探すのです。
当日、全然見当違いの方向に行ってはお店が無いと迷う、ということが何度もありました。
「もうお店の名前教えてよ、スマホで場所調べるから」
そう言っても
「いや、教えたくない」
と答えられてキレた私が
「そのツムツム専用機で早く場所調べてよ!!」
と怒鳴るハメになります。ツムツム専用機とはアイフォンのことです。
そして夫はツムツム専用機で電話をしてお店の人に道案内を頼むことになるのでした…
去年はああだった、一昨年はこうだった、という私に
「いや~それも楽しい思い出だよなー」
とは夫の言ですが、別にそこに楽しさを見出してないから。
さて、今年ですが麻布十番で待ち合わせをして、ちゃんと着けるか見守りました。
今年は迷わず着けたので「一人で出来るもん、だね」と冷やかしの言葉を投げつけながらお店に入ります。
なんだか高級そうなビルに、凄そうなお店が並んでいます。
めっちゃアウェイと思いながら4階へ。
ソムリエの方が出迎えてくれました。
何だか有名なお店のシェフとソムリエが独立したお店らしい、と聞いてへぇ~…としか答えようがないですが期待は高まります。
メニューはアラカルトもありますが、今夜はコースで。
そしてお料理一品につき、ソムリエの方がその皿に合ったワインを選んでくれるというワインペアリングを頼むことに。
これは期待できます。
食前酒はついていないので、ミモザを頼みました。
フルーティで美味しい~。
前菜の前のおつまみ。
確か、鴨のお肉とチーズのパイか何か。うろ覚えですが、美味しかったことだけは覚えています。
さて、最初のお酒がやってきました。
なんと日本酒です。
今年の二月に出来たばかりの新酒なんで、今飲める最速の物らしいです。
また、この新政のお酒は最近人気で、蔵元は日本酒会のスティーブジョブズと言われているとか。
そういう説明をソムリエに教えられながら飲みます。
お料理は牡蠣のフリット。
お皿を前に置かれた瞬間から、牡蠣の濃厚な香りが漂いました。
このまま食べても美味しいし、レモンを絞っても良いし、ソースをつけてもまた味が変わる。
ぱりぱりさくさくの衣と、ジューシーでとろりとした牡蠣が美味しい。
一口食べては日本酒を飲み、これまた合う。永遠にループしていたい…
次のワインはイルレギー地方の、世界で3000本しか生産されていないというワイン。
普通に入手するのは難しそうです。
これは貝の料理に合わせます。
このナイフも普通の形じゃなくて軽く持ちやすい。
色々な貝と野菜が混ざり合って全てが美味しい。
バターとバターナイフも変わっていて、温めた石の上に置かれているのは普通のバターとオリーブオイルを固めた物。
次のワインはアルザスの女性当主のワインです。フォアグラに合う。
フォアグラも美味しいけど、さくさくしたフリットのような木の芽のチュロスがまた美味しい。
トリュフをふんだんに使われていて、これとソースとフォアグラを同時に食べると口の中が幸せになります。
次はおさかなに合わせたワインです
コート・デュ・ローヌの白ワイン。ここでは9割以上、赤を生産していて少しだけ白もあるそう。
スパイシーな味わいがサワラにあうそうです。
肉厚でジューシーなさわらは山口産。
とにかく美味しいしワインとも合う、としか言えないです。
シェサインモンラッシュの赤。
焼いた子牛と合います。
メインは、本来のコースならエゾ鹿なのですが子牛が丁度あるとのことで変えてもらいました。
高知県産の二カ月の子牛です。
マスタードで焼いた物と、白ワインで煮込んだものです。
どっちも柔らかくてとろける味わいです。
美味しくて夢中で食べました。
本当は赤ワインだけなのですが、煮た子牛に合う白ワインも付けて頂きました。
ありがとうございます!
もうここまでくると、何か分からないけどとにかく美味しいという感想のみです。
ぱりぱりの皮ととろける中のクリームです。
酒粕の臭さは全くありません。
デザートは温かい林檎クレープと、冷たい林檎ムース。
どっちも美味しくてかなりお腹がいっぱいなのにぺろっと食べてしまいました。
食後の焼き菓子とカフェオレ。
もうどれも美味しくて素晴らしかったです。
食後、手洗いに行って戻ってくると夫はもう会計を済ましてしました。
出来る接待サラリーマンみたい~、えらいねーと褒めると調子に乗っていましたが、今日は褒めてつかわす。
余は満足じゃ。
ALLIE (フレンチ / 麻布十番駅、赤羽橋駅)
夜総合点★★★★☆ 4.5